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『GHOST MASTER ゴーストマスター』

三浦貴大、成海璃子

ヤング ポール監督作品

究極の映画愛。

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Introduction

流行っているから低予算で作れば儲かる、という安易な発想と低い志で製作されることになった、とある “壁ドン”映画の撮影現場。ところが主演俳優が“壁ドン”について悩みはじめ、撮影がストップしてしまう。殴る蹴るのパワハラも日常茶飯事、24時間稼働当たり前の過酷な現場で、事態の収拾を押しつけられたのはペーペーの助監督・黒沢明。名前だけは“巨匠”で“一流”だが、断れない性格が災いして便利使いに甘んじている、B級ホラーを愛するただの気弱な映画オタクだ。唯一の心の支えとしていた、いつか監督になる夢が無残に打ち砕かれた時、黒沢のうっ積した不満は悪霊を呼び寄せ、監督デビューのために書き温めていた渾身の脚本「ゴーストマスター」に憑依してしまう。撮影現場を阿鼻叫喚の地獄へと変えていく「ゴーストマスター」を、黒沢と撮影隊は止めることができるのか!?

映画を愛する者ならば、決して避けることができないジャンル「ホラー」。映画史にその名を刻む名監督たちをブレイクさせ、低予算ゆえに野心と好奇心が渦巻く実験場となり、ブレイクしなかった者たちの怨念もまたジャンルの深みを増していく。そんなホラーへの熱い想いを注ぎつつ、あらゆる映画を飲み込むカオスのごとき怪作が誕生した。

冒頭こそキラキラ恋愛青春映画のバックステージものとして始まるが、やがて笑いと戦慄が同居するホラーコメディへと変貌を遂げていく――。しかし本作は「一粒で二度おいしい」では収まらない。青春、恋愛、スプラッター、サイバーパンク、アクション、SFとあらゆるジャンルを凝縮させつつ、どのジャンルにもあてはまらない怒涛の結末へと観客を巻き込んでいく。そして、主人公・黒沢の膨れ上がった映画愛が、理屈を超えた本物の《感動》を生み出す奇跡のクライマックスが待ち受けるのである。

主人公、黒沢明を演じるのは、もはや若手を脱皮した実力派俳優・三浦貴大。監督やプロデューサー、スタッフから怒号や罵声を浴びせられながらも懸命に撮影現場を右往左往する助監督役を、数多くの現場を知る三浦自身の経験値も含めて見事に体現。度を越えた黒沢の映画愛は、あらゆる映画ファンの共感を得るに違いない。そして黒沢が憧れる女優・渡良瀬真菜には、子役時代から抜きんでた存在感を発揮してきた成海璃子が扮し、凛とした美しさや鬼気迫る表情で本作のドラマ要素をしっかりと支えてみせる。

主演の二人の周りを取り巻く撮影隊には、川瀬陽太、森下能幸、手塚とおる、篠原信一、麿赤兒ら濃厚な個性派キャストと、板垣瑞生、永尾まりや、柴本幸、原嶋元久らフレッシュな若手実力派が顔を揃えている。次々とクリーチャーと化していく彼らの怪演も見ものだ。

ホラー界伝説の鬼才トビー・フーパーをはじめ、数々のホラー映画、ジャンル映画への愛とオマージュが詰まったオリジナリティ溢れる『ゴーストマスター』を作り上げたのは、本作の企画で「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM」の準グランプリを受賞した新星・ヤング ポール監督。ジャンルムービーの造詣が深い、『東京喰種 トーキョーグール』の楠野一郎が脚本を務め、『ミュージアム』『貞子vs伽椰子』の百武朋が、ホラー描写には欠かせない特殊造形を担当している。

映画ファンなら誰もが「自分たちの映画だ!」と思わずにいられない、映画史上最凶の“壁ドン”ムービー。新元号の幕開けに投下される、唯一無二の怪作を体験するべし!

Stroy

とある廃校では、人気コミックの映画化『僕に今日、天使の君が舞い降りた』、通称「ボクキョー」の撮影が佳境を迎えていた。主演は大量生産される“壁ドンキラキラ映画”に引っ張りだこの桜庭勇也(板垣瑞生)と牧村百瀬(永尾まりや)。いよいよクライマックスの壁ドンシーンだが、“壁ドンする意味”に悩み始めた勇也のせいで、撮影がストップしてしまう。

激高した監督の土田(川瀬陽太)が現場を放り出し、次々とスタッフがやめていく中、事態の収拾に駆けずり回るのは助監督の黒沢(三浦貴大)。黒沢明という、映画界の伝説的監督の同音異字の名前のせいで、生まれてからずっとイジられキャラとして生きていた男だ。

黒沢の心の支えは、自ら執筆したホラー映画の脚本『ゴーストマスター』で監督デビューさせてくれるという柴田プロデューサー(手塚とおる)との約束。ところが「ボクキョー」に出演している憧れの女優・渡良瀬真菜から「こんなところにいる時点で才能はないですよ」と言い放たれ、さらに柴田も『ゴーストマスター』を本気で映画化する気などないと知ってしまう。

黒沢は、絶望と悔しさで泣きながら走り出して転倒。鼻血のしずくが『ゴーストマスター』の脚本に垂れると、架空の存在だった怨霊“ゴーストマスター”に生命が宿ってしまう。

一方、“壁ドン”の演技で思い詰めた勇也は、誰もいない校舎裏で、一人で壁ドンの練習を続けていた。壁一面に、血で染まった手形が付いているのを見てビビる黒沢。そして“ゴーストマスター”は勇也の生き血を吸って覚醒し、勇也に取り憑いてしまった。モンスターと化した勇也は撮影現場を阿鼻叫喚の地獄へと変えていくことに・・・。

Cast

三浦貴大三浦貴大【助監督】/黒沢明
1985年11月10日生まれ、東京都出身。『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(10/錦織良成監督)で俳優デビュー、同作で第35回報知映画賞新人賞、第34回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。その後も数多くの映画、ドラマに出演、若手実力派の地位を確立。近年の主な映画出演作に『サムライフ』(15/森谷雄監督)、『進撃の巨人』シリーズ(15/樋口真嗣監督)、『ローリング』(15/冨永昌敬監督)、『マンガ肉と僕』(16/杉野希妃監督)、『怒り』(16/李相日監督)、『追憶』(17/降旗康男監督)、『四月の永い夢』(18/中川龍太郎監督)、『のみとり侍』(18/鶴橋康夫監督)、『栞』(18/榊原有佑監督)、『ダンスウィズミー』(19/矢口史靖監督)など。今後の待機作に『初恋』(20年2月28日公開/三池崇史監督)、『大綱引きの恋』(21年公開予定/佐々部清監督)などがある。
成海璃子成海璃子【女優】/渡良瀬真菜
1992年8月18日生まれ、神奈川県出身。2000年、「TRICK」(NTV)でドラマデビュー。映画初主演作品『神童』(07/萩生田宏治監督)で第62回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞。以降、『あしたの私のつくり方』(07/市川準監督)、『武士道シックスティーン』(10/古厩智之監督)、『少女たちの羅針盤』(11/長崎俊一監督)など次々と名匠たちの映画で主演を飾る。 主な映画出演作に『罪とか罰とか』(09/ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督)、『山形スクリーム』(09/竹中直人監督)、『地獄でなぜ悪い』(13/園子温監督)、『ニシノユキヒコの恋と冒険』(14/井口奈己監督)、『極道大戦争』(15/三池崇史監督)、『ストレイヤーズ・クロニクル』(15/瀬々敬久監督)、『無伴奏』(16/矢崎仁司監督)、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(17/廣木隆一監督)、『家族のはなし』(18/山本剛義監督)、『愛唄 約束のナクヒト』(19/川村泰祐監督)などがある。
板垣瑞生板垣瑞生【主演】/桜庭勇也
2000年10月25日生まれ、東京都出身。ボーカルダンスグループM!LKのメンバー。2015年、映画デビュー作、成島出監督作品『ソロモンの偽証』(2部作)で日本映画批評家大賞新人男優賞を受賞。2017年、NHK大河ファンタジー「精霊の守り人」シリーズに皇太子・チャグム役でも注目を浴びる。主な映画主演作に『響-HIBIKI-』(18/月川翔監督)『ホットギミック ガールミーツボーイ』(19/山戸結希監督)、初主演作『初恋ロスタイム』(19/河合勇人監督)、『超・少年探偵団NEO –Beginning-』(19/芦塚慎太郎監督)などがある。
永尾まりや永尾まりや【ヒロイン】/牧村百瀬
1994年3月10日生まれ、神奈川県出身。2010年からAKB48の9期生として活動し、メンバーが総出演するドラマ「マジすか学園」(10~15)や、ドラマ版&劇場版「私立バカレア高校」(12)などに出演。話題の心理ゲームを映画化した第2弾「リアル人狼ゲーム 戦慄のクラッシュ・ルーム」(14/梶田征則監督)で映画初主演を務める。16年3月にAKB48を卒業。その後、人気コミック「咲 Saki」の実写ドラマ版(16)と映画版(17)に出演。主な映画主演作に『東京ボーイズコレクション エピソード1』(17/寺西一浩監督)、『便利屋エレジー』(17/土田準平監督)などがある。
原嶋元久原嶋元久【同級生】/石田謙信
1993年1月1日生まれ、東京都出身。舞台、ミュージカルを中心に活躍。ミュージカル『テニスの王子様 2ndシーズン』、『刀剣乱舞〜葵咲本紀〜』、舞台『弱虫ペダル 新インターハイ編〜制・限・解・除〜』、『家庭教師ヒットマン REBORN!〜theSTAGE〜』、主な映画出演作に『僕はこの丘で、君を愛したい。』(06/中村隆太郎監督)、長編映画初主演『ギフテッド~フリムンと乳売り女~』(18/出馬康成監督)などがある。
寺中寿之寺中寿之【轟の付き人】/室井凡太
1978年3月14日生まれ、奈良県出身。勝矢、田上晃吉と共に演劇団体「独弾流GARAGARADON」を旗上げ。「ジャガーの眼」 (新宿梁山泊)、「青い十字架」 (劇団PU-PU-JUICE)など舞台を中心に活動する俳優。主な映画出演作に『極道大戦争』(15/三池崇史監督)などがある。
篠原信一篠原信一【照明】/鈴木敦
1973年1月23日生まれ、青森県出身、兵庫県育ち。2000年シドニー五輪100kg超級決勝ではのちに世紀の誤審と語り継がれるフランスのドゥイエに破れ銀メダルを獲得。2003年現役を引退。引退後は2008年に柔道男子日本代表監督に就任。引退後は持ち前の明るい性格を活かし、バラエティー番組、情報番組に出演。主な映画出演作に『セカイイチオイシイ水 マロンパティの涙』(19/目黒啓太監督)などがある。
川瀬陽太川瀬陽太【監督】/土田太志
1969年12月28日、北海道出身、神奈川県育ち。主演作『RUBBER'S LOVER ラバーズ・ラヴァー』(96/福居ショウジン監督)で俳優デビュー。2016年に『ローリング』(15/冨永昌敬監督)、『犯る男』(15/山内大輔監督)での演技が認められ、第25回日本映画プロフェッショナル大賞主演男優賞を受賞。主な映画出演作に『感染列島』(09/瀬々敬久監督)、『バンコクナイツ』(16/富田克也監督)、『シン・ゴジラ』(16/庵野秀明・樋口真嗣監督)、『PとJK』(17/廣木隆一監督)、『億男』(18/大友啓史監督)、『菊とギロチン』(18/瀬々敬久監督)、『天然☆生活』(19/永山正史監督)、『AI崩壊』(20/入江悠監督)などがある。
柴本幸柴本幸【録音】/白石景子
1983年10月13日生まれ、東京都出身。慶應義塾大学を卒業して2カ月後、NHK大河ドラマ「風林火山」(07)の由布姫役に抜擢され注目を浴びる。2009年中江裕司監督作品『真夏の夜の夢』で映画初主演。主な映画出演作に『私は貝になりたい』(08/福澤克雄監督)、『TAJOMARU』(09/中野裕之監督)、『BANDAGE バンデイジ』(10/小林武史監督)、『映画ST 赤と白の捜査ファイル』(15/佐藤東弥監督)などがある。
森下能幸森下能幸【撮影】/松尾正平
1962年12月4日生まれ、東京都出身。1991年に北野武監督の『あの夏、いちばん静かな海。』で映画デビュー。その後も『キッズ・リターン』(96)『HANA-BI』(97)など多くの北野作品に出演。主な映画出演作に『PARTY7』(00/石井克人監督)、『刑務所の中』(02/崔洋一監督)、『キツツキと雨』(11/沖田修一監督)、『オケ老人!』(16/細川徹監督)、『みんなのモリ』(18/沖田修一監督)、『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』(18/三木聡監督)、『閉鎖病棟 それぞれの朝』(19/平山秀幸監督)などがある。
手塚とおる手塚とおる【プロデューサー】/柴田彰久
1962年6月27日生まれ、北海道出身。1983年、唐十郎作・蜷川幸雄演出の「黒いチューリップ」で舞台デビュー。以降、舞台、映画、TVなど幅広く活躍。TVドラマ「半沢直人」でも注目を浴びる。主な映画出演作に『20世紀少年』(09/堤幸彦監督)、『希望の国』(12/園子温監督)、『天の茶助』(15/SABU監督)、『天空の蜂』(15/堤幸彦監督)、『ラブ&ピース』(15/園子温監督)『シン・ゴジラ』(16/庵野秀明監督)、『金メダル男』(16/内村光良監督)、『ナミヤ雑貨店の奇跡』(17/廣木隆一監督)などがある。
麿赤兒麿赤兒【ベテラン俳優】/轟 哲彦
1943年2月23日生まれ、奈良県出身。1965年、唐十郎と出会い、状況劇場の設立に参加する。 66年に舞踏家・土方巽に師事したのち、72年に舞踏カンパニー・大駱駝艦を旗揚げ。舞踏家として国内外で精力的に振付・演出・上演し続けている一方で、 俳優としてもさまざまな作品に出演。文化庁長官表彰、東京新聞制定舞踊芸術賞や第一回種田山頭火賞など受賞歴多数。近年の主な映画出演作は『朱花の月』(11/河瀨直美)、『まほろ駅前狂騒曲』(14/大森立嗣監督)、『日本のいちばん長い日』(15/原田眞人監督)、『飛んで埼玉』(18/武内英樹監督)、『凪待ち』(19/白石和彌監督)、『地獄少女』(19/白石晃士監督)など。

Staff

監督/脚本:ヤング ポール監督/脚本ヤング ポール
1985年生まれ。アメリカ人の父と日本人の母を持つ。黒沢清監督に師事し、東京芸術大学大学院修了制作『真夜中の羊』がフランクフルト映画祭、ハンブルグ映画祭で上映された。近年の監督作品はTVドラマ「FLASHBACK」「それでも僕は君が好き」、日韓共同製作映画『BRAKEMODE』など。レインダンス国際映画祭「今注目すべき7人の日本人インデペンデント映画監督」に選出される。俳優として「山田孝之のカンヌ映画祭」(17/山下敦弘監督、松江哲明監督)に出演。本作『ゴーストマスター』の企画で第2回TSUTAYA CREATORS‘ PROGRAM 準グランプリを受賞し長編デビュー。

【監督コメント】

映画は人間の生き血を吸う。これは本当の事だ。この映画『ゴーストマスター』も例に漏れず、なんとか作品を完成させ世に送り出そうと集ったスタッフ・キャストの血を容赦なく吸い上げ続け、文字通り私は現場でぶっ倒れながらもなんとか撮影を終えた。が、その後の仕上げでも映画『ゴーストマスター』は尚も血を求め、激しい戦いは続いた。そして、漸く一本の映画は完成した。この映画は、沈下し続ける日本映画界の片隅で実際に我々スタッフ・キャストが映画『ゴーストマスター』と戦った血の記録であり、同じく熾烈な環境に身を置く主人公・黒沢明の青春の光と陰、そして映画への愛と憎しみの物語である。愛するということは、血が流れるという事だ。

脚本楠野一郎
1967年生まれ。脚本家、放送作家。映画、ドラマ、舞台の脚本、ラジオの構成など幅広く活躍。2006年より演劇ユニット「プロペラ犬」を水野美紀と共同主宰している。脚本を担当した映画作品は「ケンとメリー 雨上がりの夜空に」(13/深作健太監督)『天空の蜂』(15/堤幸彦監督)、『東京喰種 トーキョーグール』(17/萩原健太郎監督)など。本作『ゴーストマスター』では、造詣の深いホラー映画やジャンル映画へのオマージュを数多く取り入れ、ヤングポール監督と共に脚本を担当した。
主題歌マテリアルクラブ「Fear」
主題歌:マテリアルクラブ「Fear」ロックバンド・Base Ball Bearの小出祐介が福岡晃子(チャットモンチー済)を制作パートナーに迎え2018年に始動した新音楽プロジェクト【マテリアルクラブ】。主題歌「Fear」は自身も映画通である小出祐介が福岡晃子と本作のために書き下ろした新曲で、怖くてグルーヴィーでポップな楽曲。
音楽渡邊琢磨
1975年生まれ。高校卒業後米国へ留学、作曲を学ぶ。帰国後、COMBOPIANO名義で活動を開始。2004年内田也哉子、鈴木正人(Little Creatures)とsigh boatを結成。以降、国内外のアーティストと多岐に渡り音楽制作等行う。音楽を担当した主な映画は『シミラー バット ディファレント』(13/染谷将太監督)、『ローリング』(15/冨永昌敬監督)、『ディアスポリス DIRTY YELLOW BOYS』(16/熊切和嘉監督)、『美しい星』(17/吉田大八監督)などがある。
撮影戸田義久
1977年生まれ。2006年、『Life』で撮影カメラマンデビュー。以降、若松孝二監督作品『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(07)、『キャタピラー』(10)を担当。主な撮影担当作品に『かぞくのくに』(11/ヤン・ヨンヒ監督)、『わたしのハワイの歩き方』(14/前田弘二監督)、『健さん』(16/日比遊一監督)、『21世紀の女の子 離ればなれの花々へ』(18/山戸結希監督)、『夕陽のあと』(19/越川道夫監督)などがある。
照明中村晋平
1978年生まれ。主な照明担当作品に『学校の怪談 呪いの言葉』(14/落合正幸監督)、『アイズ』(15/福田陽平監督)、『ローリング』(15/冨永昌敬監督)、『縁 The Bride of Izumo』(16/堀内博志監督)、『ひかりのたび』(17/澤田サンダー監督)、『キュクロプス』(18/大庭功睦監督)などがある。
録音臼井勝
1968年生まれ。主な録音担当作品に『アジアの純真』(09/片嶋一貴監督)、『あれから』(13/篠崎誠監督)、『十字架』(五十嵐匠監督)、『ホテルコパン』(15/門間直人監督)、 『八重子のハミング』(16/佐々部清監督)、『銃』(18/武正晴監督)、『ばあちゃんロード』(18/篠原哲雄監督)、『セックスの季節』(19/佐々木浩久監督)などがある。
美術佐々木記貴
1967年生まれ。主な美術担当作品に『お父さんのバックドロップ』(04/李闘士男監督)、『Little DJ 小さな恋の物語』(07/永田琴監督)、『たとえば檸檬』(12/片嶋一貴監督)、『虎影』(15/西村喜廣監督)、『ホテルコパン』(15/門間直人監督)、『蠱毒 ミートボールマシン』(17/西村喜廣監督)、『全員死刑』(18/小林勇貴監督)などがある。
編集洲﨑千恵子
1970年生まれ。主な編集担当作品に『百円の恋』(14/武正晴監督)、『この国の空』(15/荒井晴彦監督)、『鋼の錬金術師』(17/曽利文彦監督)、『焼肉ドラゴン』(18/鄭義信監督)、『終わった人』(18/中田秀夫監督)、『人魚の眠る家』(18/堤幸彦監督)、『十二人の死にたい子どもたち』(19/堤幸彦監督)、『火口のふたり』(19/荒井晴彦監督)、『閉鎖病棟 それぞれの朝』(19/平山秀幸監督)などがある。
特殊スタイリスト百武朋
1972年生まれ。主な特殊スタイリスト、特殊メイク担当作品に『貞子vs伽椰子』(16/白石晃士監督)、『ミュージアム』(16/大友啓史監督)、『あゝ、荒野 前篇/後篇』(17/岸善幸監督)、『ミスミソウ』(17/内藤瑛亮監督)、『東京喰種 トーキョーグール』(17/萩原健太郎監督)、『モリのいる場所』(18沖田修一監督)、『ハード・コア』(18/山下敦弘監督)、『がっこうぐらし!』(19/柴田一成監督)、『地獄少女』(19/白石晃士監督)などがある。

Production Notes

TCPで準グランプリに輝いた“熱血ホラーコメディ”

2016年。深夜ドラマや短編映画などさまざまな映像制作の現場で働き、業界のブラックな環境に疲弊していたヤングポール監督は、なにかと腐りがちな鬱屈をぶつけようとTCP(ツタヤ・クリエイターズ・プログラム)への応募を決意した。TCPは劇場映画の企画書のコンペティションで、受賞作は商業作品として映画化されるという現実味のあるプロジェクト。まだ前年にスタートしたばかりで、ヤングポール監督は二回目のTCPに2つの企画書を提出。そのうちのひとつが「ゴーストマスターズ 呪いのビデオができるまで」だった。
「とにかく自分が面白いと思えるものにしようと決めました。流行を意識しても、それこそ「青春キラキラ映画」みたいな企画を出しても選ばれるとは思えなかったし、自分のモチベーションも続かないから」とヤングポール監督は振り返る。何百と集まる企画書に審査員も飽きているだろうと、短めのフレーズとビジュアルで伝わるわかりやすい企画書を目指した。「『ゴーストバスターズ』の幽霊の顔が本宮ひろしのキャラクターにすり替わっている画像を表紙に載せて、二枚目に「熱血ホラーコメディ」と書きました。ホラーでありコメディなんだけど、観ている人がワーッと熱くなれるものにしたい。それが企画意図でした」
「ゴーストマスターズ 呪いのビデオができるまで」はTCPで準グランプリを受賞。『ゴーストマスター』と改題されて実現へと動き始めることになった。TCP二次審査に参加し、受賞後、制作にも携わった厨子健介プロデューサーによると、“熱血ホラーコメディ”というコンセプトに可能性を感じたことと、ヤングポール監督の人柄がとても魅力的だったという。

脚本家・楠野一郎の参加と、第20稿まで重ねた脚本作り

厨子プロデューサーがまず最初に引き入れたのが、映画『東京喰種』などを手がけ、演劇ユニット「プロペラ犬」でも活動する脚本家の楠野一郎だった。「低予算ホラー映画の撮影現場で超常現象が起きる」という当初のプロットは、楠野の提案で「壁ドン恋愛キラキラ映画の撮影現場」に変更され、そこから何度も何度も改稿を重ねる長い脚本作りに突入した。
まず企画書を読んだ楠野は「この監督はサム・ライミ的なものを志向している」と感じ取ったという。楠野自身もホラーからアクションまでジャンル映画への想いが強く、古今東西のさまざまな映画へのオマージュを付け加えていった。特に大きくフィーチャーされることになったのが、トビー・フーパー監督の1985年作品『スペースバンパイア』。主人公である気弱な助監督・黒沢明が書く脚本のヒロイン名が「メイ」であることも、『スペースバンパイア』で美しきスペースバンパイアを演じたマチルダ・メイに由来している。
また成海璃子扮する真菜が“詠春拳”の使い手という設定は、香港が誇るアクションスター、ドニー・イェンの大ファンである楠野によるチョイス。偶然にも“詠春拳”が掌を使う拳法であったことから、成海がカメラのレンズを割るラストシーンのアクションにも“詠春拳”の型が効果的に活かされることになった。
「オマージュがわかりづらいから削ろうみたいな方向には一回もならなかった」と楠野は語る。「『スペースバンパイア』なんて誰が知ってんの?」と言われそうなところなのに、「TSUTAYAさん、本当に大丈夫ですか?」って思うくらい寛容で、非常にありがたかったです」
「オマージュで重要なのは、作品名や人名よりも、作品名や人名を喋っている人がどういう想いを持っているのか」とヤングポール監督は補足する。楠野も「ただ自分が好きだからではなく、主人公の黒沢が尊敬していたであろう人物を入れるべきだと思っていました」と続ける。
脚本の改稿は楠野が執筆しただけでも18稿に及び、さらにヤングポール監督の仕上げによって20稿目が決定稿となった。

いい意味での“意外性”を狙ったキャスティング

映画界の偉大な巨匠と(異口同音で同音異字で)同じ名前という十字架を背負った主人公、黒沢役に選ばれたのは三浦貴大。「キャスティングは一緒に本作をプロデュースした遠山さんや木滝さんとも相談しながら進めたのですが、三浦さんが出演されてきた映画とはまったく違うタイプの作品だから、逆に面白いのでは?となった」と厨子プロデューサーは語る。「いろんなことに振り回されて右往左往する。これまでの出演作品とは異なるイメージの三浦さんが、きっとこの作品の面白さの一つになるだろうと考えました」
キャスティングにあたって、まず考えたのが「『ゴーストマスター』という企画を面白がってくれそうな方にお願いしよう」ということだった。「乗れる人は乗れるし、乗れない人はまったく乗れない脚本。そうした賛否があることがこの企画の良さであり、「こんな映画、観たことない!」と言って企画に乗って頂ける方とご一緒することが、この映画をさらに強くすると思いました」と厨子プロデューサー。
ヒロインの真菜役は、子役時代から演技力が絶賛されてきた成海璃子に決まった。「アクションをするイメージがない人というのも大きな理由だった気がします」と楠野。また、黒沢やこの映画自体が希望を託す象徴として、“神秘性”が備わっていることがヤングポール監督の条件だった。
劇中で撮影されている「壁ドン映画」の主演俳優・勇也を演じたのは、今注目の若手俳優でボーカルダンスユニット「M!LK」のメンバーとしても活動する板垣瑞生。怨霊に憑依されてモンスター化していく奇抜な役どころで、楠野は「板垣さんは青春キラキラ映画に何本も出演している本物。それなのに、こんな映画で(笑)楽しそうに演じてくれたことは、作品にとってもすごくよかった」と賛辞を惜しまない。
板垣が出演することで大きく変わったのが劇中の時間設定だ。当初の想定では夜のシーンが多かったのだが、撮影当時の板垣は18歳未満であったために深夜労働は認められない。そこで大半のシーンを昼間に設定しなおしたのだ。「それだけの価値があるくらい、勇也には板垣くんがピッタリだったんです」とヤングポール監督も太鼓判を押す川瀬陽太、手塚とおる、柴本幸、森下能幸といった個性派から、大御所の麿赤児まで頼れるベテラン勢が脇を固める中、異色のキャスティングと言えるのが、オリンピックメダリストの柔道家であり、テレビタレントとしても大人気の篠原信一だろう。
厨子プロデューサーから「篠原信一さんはどうか」という提案を聞いて、ヤングポール監督は「狂ってる」と思ったそうだが、撮影現場では篠原の「人間力」に驚くことになった。「いい意味でちょっと浮いているのが面白いし、いろいろご自身から提案してやってみせてくれるんです。僕は篠原さんの話を聞いて「いいですね」って言ってるくらいしか演出してない(笑)。画面には、篠原さんの人間力がありありと映っていると思います」

スタッフ、キャストのアイデアが膨らんだ撮影現場

物理的な制約も多い撮影現場だったが、脚本の面白さを認めてくれるスタッフとキャストが集まり、それぞれがアイデアを持ち寄りながら進められた。
モンスター化した勇也や、カメラと一体化する黒沢などの特殊メイクを担当したのは、百武スタジオを率いる特殊造形の第一人者、百武朋。「百武さんも含めて、スタッフのみなさんが予算以上の仕事をやってくださった。ありがたい気持ちと共に、そこまでやらせてしまったかという監督としての反省もあります」とヤングポール監督は述懐する。「でも本当に台本が軸になっていて、精神的には健康的な現場でした」
クセ者揃いの俳優陣が居並ぶ中、特にヤングポール監督を驚かせたのが壁ドン映画のプロデューサー役を演じた手塚とおるだった。「役者さんにはもちろん流れを説明してからやるんですけど、手塚さんは誰も考えてきていないような演技プランを持ち込んでくる。相手の役者もビックリするし、それに対して返そうともするので、よくわからないけれど面白い磁場が発生するんです。あとトビー・フーパーとシンディ・ローパーをかけた手塚さんのセリフがあるんですが、アドリブでウーパールーパーとか言い続けているのがムチャクチャ可笑しかった。本編ではシンディ・ローパーのところで切りましたけど(笑)」
“ゴーストマスター”の悪霊に取り憑かれる勇也役の板垣は、冒頭30分しか素顔が映らず、その後の出番はすべて特殊メイク姿。「事務所によっては「これはちょっと」って断られるはず」と楠野が笑うが、本人は「この脚本はヤバいです!」と終始ノリノリだったという。ヤングポール監督も「取り憑かれた勇也が動きを止めて、カメラに向かってついて行ってしまうシーンは、ト書きに具体的に指定があるわけじゃないんです。現場で板垣くんが出してくれたアイデアをそのまま使っていて、結果、すごく面白くなりました」と振り返る。
板垣は『ゴーストマスター』の撮影が終わってすぐ、別の(そして本物の)青春映画の撮影に入っていった。ヤングポール監督は「できればその青春映画と『ゴーストマスター』を同時公開にして欲しかったですね」と笑う。前代未聞の“壁ドン”ホラーコメディは、かくして本物の“壁ドン”俳優の本気によって支えてられていたのである。